赤羽ホビーショップフロンティア 特選中古品 アーカイブス

東京マルイの電動ガン『ファマス』が最初に発売されたのは1991年4月のことで、

この製品こそ、後に業界の中心になっていく電動ガンというジャンルの始まりとなった第一弾です。

その当時はエアソフトガンと言えば背負ったタンクのパワーで連射するガスガンか、1発ごとに装填が必要なエアコッキングガンが主流でありましたが、この電動ガンという製品は軽量ながらバッテリーの力で安定したフルオート射撃が可能というのが従来製品にはない強みでした。

ところがその年代にはまだエアガンの威力規制が無かったこともあり、他社製品と比較して電動ガンはいささかパワー不足で、さらにフランス軍制式銃という若干ニッチ気味な機種選定というのも災いしたのか、爆発的なヒットとはなりませんでした。

この時点では、まさか電動ガンが将来的にサバゲーのスタンダードになるとは、ほとんどの人が予期していなかったに違いありません。

それから東京マルイは、メディア人気の高いM16やMP5などの機種も電動ガン化することで着々と支持を伸ばし、ついに1993年、旧来製品を凌ぐ射程と精度を実現する《可変ホップアップ機構》を搭載した上位機種『ファマス スーパーバージョン』を送り出したことで、電動ガン人気を不動のものとしました。

箱出しでも充分な高性能を発揮できる可変ホップアップ型電動ガンは、瞬く間に全国のサバイバルゲームの場に浸透し、それに伴い東京マルイも業界内で確固たる地位を確保することになりました。

エアガン史に刻まれる功績を残した『ファマス 5.56-F1』と『スーパーバージョン』の兄弟は、ハイサイクル電動ガン、次世代電動ガン、フルオートガスマシンガンなど様々な新鋭高性能機種が登場していく中でもラインナップの片隅に残り続けていましたが、ついに2023年、両機種は正式に《生産終了》となりました。

今後、プラスシリーズや次世代電動として生まれ変わるのか、それともここで本当に役目は終了となってしまうのか。

それは「東京マルイのみぞ知る」のが現状です。

いずれにせよ、このファマスの存在があったからこそ我々は今日も素晴らしいエアガンの数々を手にできることに、最大限の感謝をしなければなりません。

ありがとうございます。そして、お疲れ様でした。